白い花2 中編(R18)

「豪さん…」

迎えに来た豪に車内で抱きしめられ深く唇を奪われる。
付き合い始めたとき豪の自分を求める性急な感情に畏怖を感じていたが、自分を深く想う証だと理解した途端、素直にその想いを受け止める様になった。

「夏流…」

病院から離れた場所で車が止められ豪に求められている。
薄暗い車内の中、椅子は倒され夏流は豪に身体を椅子に纏われ身動きができない。
角度を変え何度も貪る様に唇を奪われ口内を熱い舌が蹂躙する。

唇の端からこぼれ落ちる雫を辿る様に豪の舌が這う。

耳元で背中に回している腕を緩める事を促された夏流が自然と腕を下ろす。

夏流の従順な反応に笑みを深くしながら夏流のシャツに腕を入れブラのフォックを外し触れだした。

豪の緩慢な指の動きに声が漏れる。

「ああ、だ、駄目…」

これ以上触れられると自分の嬌声を抑える事が出来ない。
そう思った夏流は両手で口を抑え豪の愛撫に耐えようとしていた。
夏流の可愛らしい反応に熱が灯り豪の動きが更に大胆になる。

ジーンズのファスナーを下ろし下肢へと手を忍び込ませ、潤んだ秘所に触れだす。
夏流の身体が一緒、強張る。

かぶりを振りながら、何度も止める様に豪に訴えるが、指の動きを止める気配を感じられない。

「はああ、や、やだ、豪さん。」

(これ以上触れられたらおかしくなる。
もっと豪さんに触れられたいと願ってしまう。
こんな…!)

豪の与える快楽に抵抗する夏流の耳元で豪が艶やかに囁く。

「俺が欲しく無いか、夏流…」

ぞくり、と脳髄に響く豪の官能的な言葉に夏流は何度も首を振り抵抗しながらも甘い声を上げる夏流に更に豪が耳元で囁く。

「こんなに身体が反応しているのに?」

下肢に触れている指が増やされ夏流の身体の奥が更に熱くなる。
燻る熱をもっと熱い衝撃で満たして欲しい…。

一瞬、心に浮かんだ欲望に恥ずかしくなり夏流は目を硬く瞑り、豪の艶やかな視線から逃れる。

夏流の頑な反応に苦笑しながら豪は今迄夏流に与えていた愛撫を止める。
倒されていた椅子は元に戻され自分の衣服を整える豪に、夏流は目を見開き豪を見つめた。

無言のまま自分から離れる豪に、夏流はどう言葉をかけたらいいのか解らない。

「ど、どうして…」

自然と零れる言葉に豪がただただ微笑むばかりだ。

「帰ろう…。
マンション迄、送る。」

「…豪さん」

(帰る、マンションに…。
こんなに身体の熱を抑える事が出来ないのに…?

自分の身体ではないこのもどかしい感じ。
もっと豪さんに触れて欲しい。
豪さんに深く愛されたい。

こんな、私…!)

俯きながら膝上で手を握る夏流の姿に豪が艶やかに笑う。
自分の与えた愛撫に身体が反応して燻った熱を鎮める事が出来ないと思うと愛おしさが込み上がる。

もっと自分の愛撫に溺れさせてたい。

(俺が夏流を「女」にした。
これからも、その先も俺だけが与える官能に溺れたらいい…。)

「夏流、着いた」

豪の言葉にぴくりと反応した夏流が俯いていた顔を上げる。

目を潤ませ唇が震えさせながら、豪の腕を掴み小さく呟いた。

「帰りたく無い…。」

「夏流…?」

「酷い…。
豪さんは酷い」

ぼろぼろ涙を流しながら豪の胸に身体を預け訴える。

「こんなにして、酷い…!」

夏流の背中に腕を回し抱きしめながら、吹きかける様に耳元で囁く。

「俺が欲しい…?」

豪の言葉に身体を震えさせながらこくり、と頷く。

「朝方迄放さない…」

豪の情熱的な言葉に、夏流の奥底がぞくり、と震えた…。







だんだんと豪の抑えが利かなくなっています…(苦笑)
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